- 4月22日
- 読了時間: 5分

サンドヨット体験記:ベルギー沿岸部で過ごす週末
サンドヨット...?
聞き馴染みのない言葉ですが、れっきとしたスポーツです。海のヨットと同じ理屈で、風の力だけで陸を自走するのがサンドヨット(ランドヨットとも)。北海に面したベルギー沿岸部では、その長大な海岸線が絶好のサーキットになるわけです。
今回はデ・パンネにあるサンドヨットクラブ「Royal Sand Yacht Club(以後RSYCと略)」の方々にご協力いただき、実際に体験してきました!
操縦はシンプル
サンドヨットの船体に座る形で乗り込みます。
帆を使うヨットということで、難しそうなイメージがあるかもしれません。しかし操作自体はシンプル。
覚えることは2つだけです。下の画像で持っているひもはシートと呼ばれるもので、これを引っ張ることで帆をきつく張ることができます。逆に離せば帆はゆるみます。帆をきつくはればそれだけ風を受けやすくなり、スピードがあがります。足元にあるバーがハンドルです。踏んでいる方に前輪が向くので、直感的に運転が可能。
風をうまく捕まえ続けられるようになるまでは、少し慣れが必要です。ロープを引っ張って帆を調整し、帆がバタバタとなびかなければOK。車体を風が吹いてくる方に向ければ、帆に風が入らなくなるので、すぐに止まれます。
ただ仕組み自体はとてもシンプルなので、30分もかからずになんとか操縦できるようになりました。砂浜のコンディションにもよりますが、スピードが出ていると砂や水がかかることもあるので、後述の無料レンタルウェアを活用するなどして対策はしておきましょう。
体験してみて
思ったよりも操作は簡単で、長いこと練習しないと走れないということもありません。体感ではヨットというより三輪車に近い(構造的にはそのまま三輪車ですが)ので、初日からある程度走らせることができてしまうのも利点です。自転車のようにバランス感覚は必要なく、ヨットのように海へ投げ出される心配もないので、落ち着いて風を楽しむことができました。なので操作の仕方さえ覚えてしまえば、子供でも走らせることができるでしょう。
シンプルだからこそ楽しみ方は様々で、例えば以下のようなスポーツモデルに乗ると、車並みのスピードを出すこともできます。今回はインストラクターの方にカメラをつけていただきました。
サンドヨットで砂浜を走る際には、砂を巻き上げたり水がはねることもしばしば。そのため、RSYCではアウターウェア及び保護用のヘルメットなど一式を無料貸し出ししています。地下には男女別の更衣室・シャワー・ロッカーも完備しているため、砂まみれで帰路につくことはないでしょう。

サンドヨットの歴史
このように、今でこそ競技として確立されたサンドヨットですが、その起源は1600年まで遡ると言われています。当時のオラニエ公マウリッツは客をもてなすための「奇天烈」な乗り物を所望し、それに答えたのが数学・物理学者のシモン・ステヴィンでした。これが最古のサンドヨットであると考えられ、風さえあれば時速40〜50キロ出せる代物だったようです。

しかしこのサンドヨットは、歴史の波にのまれしばらくの間忘れ去られてしまいます。一般人が趣味とするには、あまりに大掛かりすぎたのかもしれません。時は流れて1800年代、ベルギーで数々の別荘建築を手がけたアルベール・デュモンという建築家がデ・パンネを訪れ、それまで漁師の村だった場所をリゾート地へと開発しました。
そのデュモンの子供達こそが、現代サンドヨットの始祖だと言われています。
1898年、アルベールの息子のひとりであるアンドレが最初のランドヨットで海岸を走りました。娯楽としての乗り物があまりなかったことも手伝って、ヨットはたちまち大人気に。1909年には大規模なレースがデ・パンネのビーチで開催され、スポーツとしてのランドセーリングを確立するに至りました。

これは1902年に撮影されたもので、デュモン家の子供たちがデ・パンネ海岸で遊ぶ様子です。
原始的ではありますが、現代のサンドヨットと非常に似たものに乗っていますよね。
水上のホリデーハウス
サンドヨットを体験した後は、水上に浮かぶホリデーハウスで静かな夜を過ごしませんか。デ・パンネの隣町であるニーウポールトには、Homeboatという宿泊施設があります。

静かなエイゼル川に停泊している、一見船らしからぬこの建物では、アクティビティに富んだ1日を終えて、非日常を味わいくつろぐのにぴったり。ペットの同伴も可能です。

まず目を奪われるのは、この開放感溢れるリビングの眺めです。ついテラスでワイングラスを傾けたくなります。
驚きなのが、ほとんど揺れがないこと。安定性が非常に高いカタマラン(双胴船)の上に建設されているため、ほとんど揺れを感じません。また、2つの寝室(2段ベッド・ダブルベッド)とバスルームを備えており、もちろんwifiも利用可能。各部屋で独立したエアコンを使っているので、温度調節も細かくできます。

キッチンにはオーブンや電子レンジ、各種調理器具・食器もひととおり揃っています。
注意点として、この場所はホテルではなく貸別荘に近いものであるため、バスタオル・リネン以外のシャンプーやゴミ袋などの消耗品は常備していません。


記事でご紹介しきれなかった写真は、ベル通Instagramでも掲載しています。
いかがでしたでしょうか。ベルギーにはまだ見ぬ魅力が、きっとたくさん眠っています。今後もそういった場所を開拓・レポートしてまいります!みなさんがご存知のオススメスポットなどありましたら、ぜひメールかインスタグラムのdmで教えてください。
今回訪れた場所




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