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  • 執筆者の写真: C'ISM BE
    C'ISM BE
  • 2014年4月30日
  • 読了時間: 5分

更新日:11月15日

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【2014-5-1】

N0.9  川田 純子 さん

 創作Sushi 『Ko'uzi 』 オーナー


今回はアントワープにある創作寿司のお店「Ko'uzi 」オーナーシェフの川田純子さんにお話を聞きました。昨年出場された全日本寿司組合主催の『第一回ワールドスシカップ』にて、一般投票のレストラン部門でスウェーデンに次ぐ準優勝の経歴をお持ちです。


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Q:どういうきっかけで創作寿司の道へ行かれたのですか?


A:2007年ベルギー人の主人と結婚し、ベルギーへ移住しました。しばらく専業主婦をしていましたが、主人から「仕事しないの?」と言われて起業することを考えたのがきっかけです。お寿司のお店を出すと決めたのは、以前フランスで仕事をしていた時の元上司から、寿司の国際入門コンクールの運営の仕事を依頼され、そのコンクール中に多くの日本人寿司職人と知り合い、お寿司のノウハウを得たことが寿司屋起業の後押しとなりました。


Q:なぜ普通のお寿司ではなく、創作寿司を?


A:最初はオーソドックスなお寿司を考えていたのですが、現地の人に飽きると言われ、料理人である主人と相談し個性的なものはどうかとうことになったんです。フィンガーフードの様な食べやすさも重視した、そして見た目も楽しめる前菜的なお寿司を考えることにしました。

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Q:なぜベルギーで?


A:主人がベルギー人で、移住してきたためです。当初、住まいはベルギーの南部にあるフランス語圏のリエージュでした。フランス語が話せるということもあり、リエージュでの開業を考えていたのですが、そこでは魚を食べるという文化がなく断念しました。そこで、ファッションの街・アントワープでは見た目の美しいお寿司を受け入れてもらえるのではないかと考え、アントワープでお店を出すことを決意しました。


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Q:アントワープのお店はいつ頃から?


A:2008年6月から私たち夫婦2人が経営者となり、オーナーは私という形で始めました。


Q:地元の人の評価は?


A:地元の人々は新しい物にすぐの飛びつくということがないので、開業当初はなかなか経営が上手く行かず、お客様がつくまでは苦労しました。しかし同業者の友人に「3年も経てば地元の人たちも信頼できるお店だと思ってくるようになるから頑張れ」と、励ましを受け、その後は経営も上向きました。ヨーロッパの人の好みに合った組み合わせの創作寿司の評価が高いですね。


Q:創作寿司やお店でのこだわりは何ですか?


A:ヨーロッパではすでに人気の高い寿司ですが、既存店の多くは値段が高すぎる、あるいは安くても美味しくない。そこで、普通の値段でも美味しいお寿司が食べられるということを証明しようというのがひとつありました。また、今まではカリフォルニア巻などが定番でしたが、ヨーロッパの人向けに味も繊細で見た目にも美しいお寿司を作ることにこだわりを持っています。


また、以前勤めていたチョコレート会社(ポント・レグラン・ガレー等欧州ブランドの輸入)で、商品のパッケージや見せ方などに携わっていて、そのノウハウを活かし、店頭でのお寿司の見せ方やテイクアウトなどに工夫をしました。


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Q:日本で開催された創作寿司のコンテスト「ワールドスシカップジャパン2013」で受賞されましたが、コンテストの感想を教えて下さい。


A:個人部門で20ヵ国、レストラン部門で8ヵ国が出場した世界大会で、私はベルギー代表として出場しました。予想以上にメディアの大会への注目度が高く、観客の数も多く驚いたのが印象的です。私以外、アメリカ、スウェーデン、シンガポールやルーマニアなど世界各国の選手が出場する会で、もちろん緊張したのも覚えています。


大会中、味はもちろんのこと見た目やその国のオリジナリティなどが審査対象でした。各国が、自国の特徴を表現する中、ベルギー代表として郷土料理であるウナギや小エビ、ビールやチョコレートを用いてベルギーならではの特徴を出すことで工夫しました。そのオリジナリティが評価され、2位を取ることができ、とても嬉しかったですね。


Q:今後の予定や将来のビジョンなどおしえてください。


A:この2月に拡張移転をしたばかりです。前の店から100m離れただけの場所ですが、面積は2倍以上広く、これで更に生産能力をあげていければと考えています。当店は『レストラン』というよりは『テイクアウト・大口受注』が売上の中心で、このスタンスはキープしていきたく、高まる需要に応えるために大きなキッチンが必要だったです。 ただイートインのお客様にももちろん快適に過ごしていただきたく、5月の改装オープン後は店内席数も12席ぐらいには増やします。


さらに提携パートナーが『日本茶ティーカフェ』を展開し、日本から直輸入したさまざまな緑茶の試飲や、茶器を販売する予定です。日本茶に特化した店はほかにアントワープには存在しないので、寿司との相乗効果を期待しています。


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【プロフィール】

川田純子:1973年東京都文京区生まれ。小学校を卒業後、父親の仕事の関係で数年間フランスに住む。早稲田大卒。2007年6月からベルギーに在住。夫と長女と3人暮らし。アントワープで2008年から『Ko'uzi』を経営。オリジナリティ溢れる創作寿司やワークショップが現地メディアでも大きく取り上げられて、繁盛店に。さらに2013年3月に出場した全日本寿司組合主催の『第一回ワールドスシカップ』にて、一般投票のレストラン部門でスウェーデンに次ぐ準優勝。2014年2月に店舗をLeopoldplaats 12 に拡張移転し、4月に改装し5月中旬にオープン。


【『Ko'uzi』店舗情報】

住所:Leopoldplaats 12, 2000 Antwerp

Tel: 03 232 24 88

*2014年4月は移転後の改装中のため、金・土のみテイクアウトの予約可。

*改装後のオープンは2014年5月中旬の予定。Facebookページでアップデート状況をご確認ください








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