【2013-3-31】　ミニ・ヨーロッパが今夏で閉園。移転先は？　　　　　

　３月１６日、冬季期間中休園していたミニ・ヨーロッパ※が営業を再開しました。実はこのミニ・ヨーロッパ、今年の８月３１日を最後に現在の場所から姿を消しますが、その理由をご存知ですか？

　ミニ・ヨーロッパが設置されているアトミウム周辺のヘイゼル地区では、現在、ブリュッセル市が再開発計画（NEO）を進めています。数年後には、国際会議場・ショッピングモール・コンサートホール・新築マンション・大型駐車場・緑地公園等を含む未来型都市として生まれ変わる予定です。この計画に伴い、市は、このテーマパークが都市構想のコンセプトにそぐわないという理由で、ミニ・ヨーロッパの経営者側との土地貸借契約を今年８月３１日で終了し、撤去を求めたのです。

　１９８９年の開園以来、ミニ・ヨーロッパは年間平均３６万人を集客してきました。巷では、EUの首都としてのシンボル的役割を果たしていた同施設がなくなるのを惜しむ声や、閉園によるブリュッセル観光への打撃を懸念する意見が聞かれています。また、ブリュッセル市がミニ・ヨーロッパの経営側に撤去を迫った今回のやり方に対する批判の声も上がっています。

　さてこのテーマパーク、精巧に出来た３５０ものミニュチュアのモニュメントをこのままお蔵入りにしてしまうのは惜しいと、移転先探しの交渉が現在進められています。移転先候補地は、Braine-Alleud（ワーテルローのライオンの像がある丘近く）、コルトレイク、メヘレンなどなど。しかし交渉は難航しており、受け入れ先が決まるのはまだ先とみられています。

将来、新天地で再オープンにするにせよ、今年の８月で一旦幕を閉じるミニ・ヨーロッパ。まだ訪れていない方はお早めにどうぞ。

※ロンドンのビッグ・ベン、ブリュッセルのグランプラス、フランスのエッフェル塔、アテネのアクロポリスなど、約350のヨーロッパの重要なモニュメントを1/25のミニチュアで再現している観光施設