とても雰囲気のある素敵なビアフェスティバルの紹介です。「Carrément Bières」というイベントで、2015年に始まりました。会場はブリュッセルから車で南に40分ほどのAbbaye de Villers (Villers-la-Ville) という、今はもう廃墟となっている修道院。非常に歴史のある修道院で、その歴史は12世紀まで遡ります。
当時のベルギーにおいては最大級の修道院で、400人の修道士たちが共同生活をしていたとか。しかし、ここもベルギーの多くの修道院と同様、フランス革命の影響によって破壊されてしまいます。現在は廃墟（かつ観光地）となっていますが、それでも当時の美しさ、荘厳さが十分過ぎるほど伝わってくるほどの存在感を放っています。年間10万人以上の来場者を受け入れ、今回のようなビアフェスティバルやコンサートなど、様々な催し物を行っています。
通常時の入場料は大人8ユーロですが、ビアフェスティバル時の入場料は10ユーロで、これにグラスと試飲1杯分のジェトンと修道院への入場料が含まれていてとてもお得。ビールは15clの小さいグラス1杯が1.5ユーロで、飲みたい分のジェトンを別途購入します。 （2016年時点の料金）
2016年度は、2時間おきに修道院敷地内にあるマイクロビュリュワリー（Abbaye de Villersの醸造所）の見学ツアーも開催されていました（所要時間約1時間）。 料金も含まれていたので見学ツアーにも参加しました。（今年もツアーが開催かどうかは不明ですが、醸造所の見学はできます。）
16~17世紀頃、この醸造所では修道院で働く人のためにビールが醸造されていました。2010年にルーベン大学の研究チームによって、当修道院のビールの再現が試みられ、今年から本格的に醸造が再開。設備も新しくピカピカです。
修道院ビールらしく醸造スペースの真ん中に聖人の象が飾ってあったのが印象的でした。修道院ビールの醸造所は、最近は見学なしのカフェのみのところが多いし、ビアフェスに来て設備を見ながら説明を聞けるのは嬉しいです。
醸造所見学の後は廃墟となった修道院の散策をしながらビールタイム。2022年度も30の醸造所が参加し、100銘柄のビールが用意されます。とにかくどこを見渡しても写真映えのする修道院で、こんなところでビールを飲めるなんてとても贅沢なビアフェスティバル。ビールがそんなに飲めなくても、とても雰囲気の良い場所なので、みんなが楽しめるイベントです。
ビールとグルメのペアリングのワークショップが開催されていたり、子供向けのゲームも用意されています。ぜひ参加してみてください。
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